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(作成中)


薄膜水溶液の赤外スペクトルの温度依存性に関する研究


水溶液試料の成分種、濃度、含水率、もしくは温度を測定する方法として、赤外分光法があります。その中で、マイクロチップやマイクロキャピラリを用いた分析や、細胞レベルでの分析、すなわち厚さ1〜100μmの薄い試料の測定が今後さらに重要になると思われます。水は中赤外域(波長約2500〜5000nm)で吸収が大きいため、分光分析では全反射減衰(ATR)法が用いられることが一般的ですが、厚さと波長によっては、透過測定も可能です。本研究では、両方法を比較しながら、将来的なイメージングと、既存のマイクロチップをそのまま測定できる簡便さから、主に透過測定の可能性に注目してきました。先ず、近赤外(波長約800〜2500nm)および中赤外の水の吸収バンドの変化より、薄膜水溶液の温度変化を捉えました。さらに、その変化はバルクとしての水とは異なった性質が現れることも分かってきました。
(図:厚さ20μm水の中赤外スペクトルの温度変化。)

キーワード:赤外分光、スペクトル、水、温度、マイクロチップ